おさきクリーニングにインタビュー!手仕上げにこだわる創業110年を老舗店舗!

2020/07/15 / 2020/07/23

おさきクリーニングにインタビュー!手仕上げにこだわる創業110年を老舗店舗!

町のクリーニングやお店に行かずともクリーニングができる宅配クリーニングなどクリーニングサービスは数多くあります。

クリーニングを利用しようと思っても、サービスごとの違いがなかなか分かりづらく、迷ってしまいますよね。

そこで家事代行ラボはサービス運営者の方にインタビューして特徴やこだわりなどをご紹介しています!

今回は「おさきクリーニング」の担当者の方にお話を伺いました。

こだわりは手仕上げのアイロン仕上げ

サービスの特徴・大切にしていることを教えてください。

「大切なモノいつまでも」

私たちは、どうやったらお客様の大切な衣類が、長くいつまでもご愛用いただけるかを価値観として持ち取り組んでおります。

受付時には、必ずご要望を伺うようにしています。

気になる汚れはどれか?しみの具合は?プレスはしっかりがいいのか、ふんわりがいいのか?などを詳細に伺い、工場にメモを付けて送付。

工場での検品では、受付時のメモや、特段ご要望がなかった衣類もその素材、色、汚れの程度にて、10種類の洗い方に分類します。

仕上げのプレス工程では、お客様のご要望に応えるため、Yシャツ以外の衣類は全品手仕上げをしております。

機械仕上げでは均一に大量に仕上げることができますが、細かなご要望にまでは対応できないからです。

また、最終検品時に汚れなどがあれば、再度洗い工程へ戻ります。

それでも状態が良くならないようでしたら、特殊染み抜きや特殊洗浄コースなどのご提案とお見積りをつけて、お渡しさせていただきます。

クリーニングに出して汚れがとれていなかったら、そこで残念ながら諦めてしまい捨ててしまう方もいらっしゃるので、そのようなことがないようにしています。

そして、家庭洗濯できる衣類が増えている今日、お客さまがなぜこの衣類をクリーニングに出したのか?を常に念頭においてクリーニングの全工程を行なっています。

汚れ、型崩れ、色落ち、風合いを残したいなど、理由はさまざま。

お客さまのご期待に応えるように努めています。

特に力を入れている、自信があるクリーニング工程は何でしょうか?

アイロン仕上げ工程です。

Yシャツ以外は全品手仕上げをしております。

効率を考えれば、機械にて無人で仕上げるのがコストの観点から言えば適しているでしょう。

しかし、私たちは明治に創業し110年を超えるクリーニング店です。

当然、創業当時は機械設備も発展しておらず、当然ながらハンドアイロンで全品手仕上げをしておりました。

一朝一夕では真似できないところです。

当時から衣類の素材、種類はさまざまに変化しております。

綿や着物のシルク素材から、近年ではポリエステルなどの合成繊維など。

それぞれに適したアイロンの温度、アイロンを通す方向、アイロンで押す強さなどが変わってきます。

そして、クリーニングに出される品物は、最近のトレンド品もありますが、代々受け継がれできた和服や、生涯ものの高級ブランドのお洋服までさまざまです。

それぞれに十分な知識と経験があるからこそ、一点一点、機械仕上げでは出せない仕上げをすることができます。

当社の売上構成では女性ファッションアイテムの構成が他社よりも高い(女性モノのお洋服は一般的に紳士ものよりも複雑な切り返しなどが多く、仕上げに技術を要します)ことからも、お客様に認知いただけていると思います。

使用している溶剤や洗剤、他設備面などのこだわりを教えてください。

おさきクリーニング溶剤管理

最近では公衆衛生への関心の高まりから、抗菌効果のある仕上げ剤を添加して洗っています。

また、使用している溶剤や洗剤は基本的には他社とさほど変わらないと思いますが、一番重要なのは「溶剤管理」です。

この管理に重要なポイントが3つあります。

1.ろ過フィルターの定期点検
2.水分量管理

3.ソープ(洗剤)濃度管理

1.ろ過フィルターの定期点検

ドライクリーニングは水の代わりにアルコールを使用して衣類を洗浄。

家庭洗濯では洗った水は排水しますが、ドライクリーニングでは洗ったアルコールは再度回収の上、ろ過をして繰り返し使用します。

ここで重要なのは、ろ過をすると常にきれいな状態に戻るかというと、そうではない点です。

繰り返し使用するたびに、ろ過をするフィルターは目詰まりを起こし、どんどんろ過率が下がります。

そのため、定期的なフィルターの交換が必要となるのです。

2.水分量管理

衣類から出た汗汚れなどの水分は、ドライ溶剤内にどんどん蓄積します。

水で洗えない衣類を洗うためのドライクリーニングにもかかわらず、水分量が増えているがために、色落ちや縮みが出てしまうのです。

この水分量を減らすために独自の手法にて対策をしております。

3.ソープ(洗剤)濃度管理

アルコール成分のドライ溶剤にソープ(洗剤)を混ぜて洗浄をしますが、そのソープ量が適切でないと汚れの除去が弱くなったり、洗剤残りが発生したりしてしまいます。

洗濯衣類の量により適宜変更することが必要です。

機械で一律ではない手法を選択しています。

このように、溶剤は何を使うかということよりも、使い方が非常に重要。

高級な洗剤を使用していたとしても、上記の管理ができていなければ、まったく意味がなくなります。

当社は、毎朝溶剤のテストを行い、毎日きれいな溶剤で洗浄。

民間団体ではありますが、京技術修染会の溶剤管理師の資格をもっております。

しみ抜きなど力を入れているオプションメニューがあれば教えてください。

おさきクリーニングしみ抜き風景

クリーニングに出す一番の理由として、汚れの除去を期待されている方が多いと思います。

しかし、酸化してしまったシミ、もともとの衣類の色から変色してしまった衣類などは、いくらクリーニングをしたとしても、元には戻りません。

その不満にこたえるべく、染み抜き技術に力を入れてきました。

一般的な、汗ジミ、ワイン、ボールペンなどはもちろんですが、毛皮、バッグ、靴などの染み抜きのご依頼もお受けしております。

また復元加工といって、かばんや帽子、ジャケットの日焼けなどによる色あせを、もとの状態に戻す加工にも力をいれています。

もう一度着たい、使いたいという希望を叶えるために日々努力。

全国から染み抜き、復元のご依頼をいただいています。

スタッフさんの特徴や採用・教育で力を入れていることを教えてください。

スタッフの特徴としては、勤続年数が長い方が多いです。

最長でも40年という方もいます。

採用に関しても、広告をだして採用というよりも、店頭にて張り出しをして、お客さまがスタッフとしていらっしゃるケースが多いです。

店舗での受付スタッフの研修は、まずは店舗からではなく、本社工場にて実際に洗浄から仕上げの工程を体験してもらいます。

クリーニングサービスというのは、お客さまから衣類をお預かりして、最後お渡しする間の工程は一切目には見えません。

なので、極力その間の工程をお客様にお伝えできるように、受付スタッフも工場での一通りの工程を経験したうえで店舗研修をおこなっていきます。

店頭での研修は、当社の場合、染み抜きやバッグ、靴などの皮革製品をご依頼いただくことが多いので、染み抜きや、皮革の知識を通常業務に加えて研修をしております。

2週間以内の再洗い・再仕上げに対応

おさきクリーニング仕上がりイメージ

お客様に安心して利用していただくために心がけていることは何でしょうか?

基本的に万が一衣類にトラブルが発生した際は、クリーニング賠償責任にもとづき対処。

ただし、再洗いや再仕上げなどは、仕上げり日から2週間以内であれば、無料でお承りしております。

また、1点1点確認しながら洗浄、仕上げをしており、衣類にしみ残りや汗残りなど気になる点があれば、トラブル回避のためのご提案の紙を付けてお渡ししております。

トラブル対処や回避に役立つと思います。

今後の展望や構想などあれば具体的にお聞かせください。

まずは、クリーニング技術のさらなる向上とより多くのお客さまと繋がるための施策をおこないます。

現在も宅配染み抜きや、宅配クリーニングをおこなっていますが、宅配クリーニングを一層整備して、より広範囲に、より多くのお客さまと繋がれるようにしていきます。

ゆくゆくは、クリーニングの知識を用いて他分野にも広げていき、クリーニングサービスの総合商社のようになりたいです。

そして、衣類を長く使い続けられるようにするという技術を用いて、衣類廃棄問題の解決にも関心があります。

クリーニング店でありながらも、古着を買い取り、キレイにして再販するという循環ビジネスも行っていきたいと考えています。

クリーニング選びに迷っている家事代行ラボの読者にメッセージやアドバイスをお願いします。

日々、ご家族や周りの方のための家事、お疲れさまです。

特に洗濯に関しては、時間も労力もかかり大変なこと。

ですが、人の第一印象は視覚情報で決まると言われているように、毎日あなたがキレイにした衣類を着用することで、大切なご家族のよそでの印象がよくなっています。

あなたの每日の洗濯は、大切な方がよりよい生活を送れる源となっております。

そんな、快適な日常をサポートできるようクリーニング店も頑張っております。

クリーニングは、衣類のドクターです。

かかりつけの病院があるように、かかりつけのクリーニング店があると、万が一のときにすぐに対応してくれます。

染抜きが得意だったり、きものや、皮革製品であったり、通常ではやっていないサービスをおこなっているクリーニング店でしたら、困ったときに相談にのってくれ、すぐに対処してくれるところが多いと思います。

技術があるからこそ、迅速に対応してくれます。

最後にメッセージがあればお願いします。

現在は、クリーニングの知識を用いて、ハウスクリーニング事業もおこなっております。

一般的なエアコンクリーニングのほか、外壁などに多くつく、カビ汚れ、サビ汚れ、などのクリーニングも。

一般的には漂白剤を使用しておこなうのですが、素材への傷みも強いことから、漂白剤を使用しない特殊な洗剤を用いてキレイにしております。

また、コロナ禍において公衆衛生の観点で、手洗いが注目されています。

より回数が増すことで、肌荒れなどのトラブルもおきてくるのでは?と懸念しており、手肌に優しいオリジナル石鹸の販売も開始します。

おさきクリーニングの基本情報

基本情報
クリーニング料金 衣類 3点パック 4,980円(税別)

衣類 5点パック 8,550円(税別)

衣類 10点パック 11,700円(税別)

対応エリア 全国(集配サービスは兵庫県三田市(一部除外)のみ)

おさきクリーニングのHP

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